近年ECサイトの増加、普及(利用者拡大)により宅配便の利用が増えてきている(宅配便数量推移=2011年度、2015年度比較で110.3%増の37.5億個)。物流企業では配達量が拡大すると共に受取人不在の為、再配送が急増している。再配送により営業用トラックのCO2排出量が年42万トン増加しているほか、年間で約1.8億時間・年約9万人(トラックドライバーの約1割)に相当する労働力が消費される等の社会的損失がある。
上記の問題解決策の1つとして宅配ボックスが挙げられる。 宅配ボックスは配達先不在時に荷物を預けておけるロッカー型設備となっており、近年建設されたマンションなどには標準設備としているところが多くなっている。 また戸建て住宅向けの宅配ボックスもあり、玄関先の壁に後付けできるとしている。出し入れをスマホに通知する機能も登場しており、ユーザーの利便性も向上している。
更に最近では、駅やコンビニエンスストア、ショッピングセンター、スーパー等に設置されるケースが増えてきており、物流企業が鉄道事業者やコンビニエンスストア、ショッピングセンター、スーパー等の運営事業者と連携することで物流企業、ドライバーの負担軽減やユーザーの利便性向上を図っている。 上記状況下において宅配ボックスの需要が増えてきている。今後も市場は増加傾向にあり、同事業へ参入する企業や宅配ボックスを設置する事業者が増えていくと考えられている。
本調査は各業態において宅配ボックスの現状や今後の需要、増加に伴う課題・問題点と解決策を把握する内容となっており宅配ボックスビジネスに参入されている若しくは将来的に参入を計画されている企業様等へ有益な情報を提供する。
1、宅配ボックス市場の動向と市場規模推移
1)参入企業の概要
2)メーカー別製品一覧
3)市場規模の推移
・宅配ボックス市場規模の推移
・メーカーシェアの推移
・設置場所における市場規模推移
4)今後の普及拡大における各社の見解
2、住宅メーカー、マンションディベロッパーの動向と状況
1)戸建て住宅推移
2)マンション建設推移
3)住宅メーカーの宅配ボックス設置動向と推奨状況
・新築戸建て住宅への設置状況
・既築戸建て住宅への設置状況
4)マンションディベロッパーの宅配ボックス設置動向と推奨状況
・新築マンションへの設置状況
・既築マンションへの設置状況
5)賃貸住宅の宅配ボックス設置動向と推奨状況
・新築賃貸住宅への設置状況
・既築賃貸住宅への設置状況
6)戸建て住宅への宅配ボックス設置における課題・問題点と解決策
7)マンションへの宅配ボックス設置における課題・問題点と解決策
3、コンビニエンスストア、スーパー(GMS含む)の話
1)宅配ボックス設置事業参入コンビニエンスストア、スーパー(GMS含む)運営企業の把握
2)各社の設置検討における連携状況
3)宅配ボックス設置における課題・問題点と解決策
4、駅構内の設置状況を拡充施策
1)駅構内への設置決定企業と運営事業者の把握
2)現状の宅配ボックス設置状況
3)JR各社の宅配ボックス設置動向と推奨状況
4)今後の大手私鉄各社の宅配ボックス設置動向と推奨状況
5)各社の宅配ボックス設置における課題・問題点と解決策
5、 まとめ
1)宅配ボックスの国内動向